1. オンライン連載小説「リバウンド」

    オンライン小説『リバウンド』-023 誹謗中傷

    ドクターボノからすぐに返信が来た。「必要な人々の役に立つのならこんなうれしい事はない」と。ファイルで資料が添付されていた。追伸に、ぼくの経過はどうか?毎月書くと約束したレポートを楽しみにしているという文面を読んで、目の奥がじーんとなった。彼は心配しているわけではない。臨床的な興味を示しているに過ぎないのだが、3行の文脈でぼくと関係性を持とうとしている。日本の医者に「この軟膏…

  2. オンライン連載小説「リバウンド」

    オンライン小説『リバウンド』-022 帰国したぼく。

    帰国したぼくは落ち着かなかった。包帯がいらない新しいヒフ。引きつる痛みがないヒフ。わるくない気分にうまくなじめなかった。胸の内に言いようのないさざ波がたっている…

  3. オンライン連載小説「リバウンド」

    オンライン小説『リバウンド』-021 エス市のおじいちゃん医師

    「ここにもリバウンドに取り組んでいた医者がいたんだ」ユウジンはシャツの襟元をゆるめて壁に寄りかかっている。だいぶ飲んでいるが正気の目をこちらにむける。「…

  4. オンライン連載小説「リバウンド」

    オンライン小説『リバウンド』-020  京都の医者

    いまでは、小上がりでしたたか酔っ払っていた。もう自分の部屋のようにだらだらら。妻子のある男なのだと認識しているのがうざったくなってきた。がっしりと体育系な肩…

  5. オンライン連載小説「リバウンド」

    オンライン小説『リバウンド』-019  絶望するには十分すぎる。

    ユウジンは熱燗をビールに変えてますます絶好調。名物の川魚を焼いたのといのししの煮込みを食べた。いまでは、店内は常連のお客たちで込み合いうるさく、おかげで気兼…

  6. オンライン連載小説「リバウンド」

    オンライン小説『リバウンド』-018 ないものとしてふたをする。

    ユウジンはふもとの居酒屋に河岸を変えた。入り口がこじんまりとしていて奥に小上がりがあって、リタが好きなタイプの店だ。こういうとき元恋人は気心が知れていて楽かも。…

  7. オンライン連載小説「リバウンド」

    オンライン小説『リバウンド』-017 ユウジンの語り

    オフシーズンで平日の観光地のカフェは静かに時が流れる。経営状態が心配になるが。雪にかわりそうな小さな雨が窓ガラスを打っている。遠くの森に別荘がいくつか見える。と…

  8. オンライン連載小説「リバウンド」

    オンライン小説『リバウンド』-016 クラブハウスサンドイッチ

    「自殺者に共通していることがあるんだ」ユウジンは声のトーンをひとつ下げた。「なに?」『ワイプ』「病気を苦にして?」ユンジンは頭をかいた。「ところ…

  9. オンライン連載小説「リバウンド」

    オンライン小説『リバウンド』-015  エス市

    新幹線を降りてすぐに驚いた。待合室の6人がけソファーに座る全員が顔中に包帯を巻いていた。帽子を深くかぶっているものもいる。みな無口で周囲に緊張した空気が蔓延…

  10. オンライン連載小説「リバウンド」

    オンライン小説『リバウンド』-014  リタ

    「まただわ」リタは地方紙を眺めてやりきれない気分になった。「田舎の自殺か?」デスクのアサノがオフィスに入ってきて挨拶がわりに言った。コートからは宿命的な…

  11. オンライン連載小説「リバウンド」

    オンライン小説『リバウンド』-013  真新しいヒフ

    師走のガクダイの駅を降りると風景が違って見えた。同じ風景なのだが色鮮やかで濃淡が強い。すれちがう人々が意地悪ではないような気がする。午後早い時間の東急ストア…

  12. オンライン連載小説「リバウンド」

    オンライン小説『リバウンド』-012 治験

    ドクターボノはシャワーを浴びたばかりの石鹸のにおいがかすかにした。剃り残しが見えた。昨日の事は夢ではないんだ。「眠れたか?」ぼくはなんだかまだだまされて…

目次

  1. オンライン連載小説「リバウンド」

    オンライン小説『リバウンド』-008 オールドファッション
  2. オンライン連載小説「リバウンド」

    オンライン小説『リバウンド』-015  エス市
  3. オンライン連載小説「リバウンド」

    オンライン小説『リバウンド』-007 ポートランド
  4. オンライン連載小説「リバウンド」

    オンライン小説『リバウンド』-012 治験
  5. オンライン連載小説「リバウンド」

    オンライン小説『リバウンド』-006 たこやき
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