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過去の記事一覧
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オンライン小説『リバウンド』-029 娘と両親。
希望する人にはドクターボノの治療に関する説明をした。それはインフォームドコンセントとよばれる仕事となった。ぼくは自分の価値観を添えずに同意書の内容を伝えた。…
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オンライン小説『リバウンド』-028 スタバで会う人々。
なんにせよ朝出かける場所があるということはいいことだ。何かに参加しているような気になる。真新しいスーツを着た若い男女を見るのもいいことだ。エビスのスターバッ…
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オンライン小説『リバウンド』-027 リタ、深夜のオフィス。
入稿が終わってリタはオフィスの自分の机にいた。金曜日の夜12時すぎ。まだダッシュで駅にいけば最終に乗れる事はわかっていたが、夕方に突然起こった写真の差し替え…
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オンライン小説『リバウンド』-026 問い合わせメール。
サクラが満開になるとまた一度ぐっと冷たい風がもどってくることがある。二回目の春の嵐が北東に通過しようとしていた。サクラとみぞれを同時に見ることができた。メグ…
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オンライン小説『リバウンド』-025 仕事的な現実。
頼りにしていた医師の突然の死。あしたへの悲観。駅で見かけた患者らはそれぞれの地元へ帰るところだったのだろうか。人は生き延びるために自分なりの希望が必要である…
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オンライン小説『リバウンド』-024 ショウヤ
スタジャンを着てマフラーをしてビサと腕をくんで駅前まで歩いた。共同でホームページを作り上げたことと冷たい風は二人を親密にした。ビサはそれがうれしいらしくはし…
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オンライン小説『リバウンド』-023 誹謗中傷
ドクターボノからすぐに返信が来た。「必要な人々の役に立つのならこんなうれしい事はない」と。ファイルで資料が添付されていた。追伸に、ぼくの経過はどうか?毎月書…
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オンライン小説『リバウンド』-022 帰国したぼく。
帰国したぼくは落ち着かなかった。包帯がいらない新しいヒフ。引きつる痛みがないヒフ。わるくない気分にうまくなじめなかった。胸の内に言いようのないさざ波がたっている…
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オンライン小説『リバウンド』-021 エス市のおじいちゃん医師
「ここにもリバウンドに取り組んでいた医者がいたんだ」ユウジンはシャツの襟元をゆるめて壁に寄りかかっている。だいぶ飲んでいるが正気の目をこちらにむける。「…
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オンライン小説『リバウンド』-020 京都の医者
いまでは、小上がりでしたたか酔っ払っていた。もう自分の部屋のようにだらだらら。妻子のある男なのだと認識しているのがうざったくなってきた。がっしりと体育系な肩…